【和訳】Into It. Over It. - Embracing Fact
Into It. Over It. - Embracing Fact
イントロから最強なこの曲
How the hell could I have been so dumb?
どうして俺はこんなにクズなんだ?
As an outspoken man with a well-sharpened tongue
尖ったこと発言ばかりの煩い男ではあるけど
I sort of thought I'd start to change with age
年々変わる考えを整理してる
But I've just stayed the same
けど、それでも変わらずにいる
Call me crazy but today I'm embracing facts
狂ってるって言ってくれ
でも今日は確固たるものを抱いてる
A past full of mistakes which I can't take back
過去の過ちは、取り消せるはずもなく
It's a crying shame
泣くほど恥ずかしいよ
that I'd drag this out just to pass the blame
非難から逃れようと話を持ち出すのは
How the hell could I have been so weak?
どうして俺はこんなにも弱いんだ?
A plush backseat flips my switch on to speak and says
半端に地位を得たら言ってしまう
"Your common sense will never pay the rent."
「お前の能力じゃどうやっても食っていけねえよ」
Harsh words from a path that I seldom choose
俺はそんな残酷な言葉はめったに発さないはずだけど
I'll scream at the wall as you sing the blues
君がブルースを歌うように、俺は壁に叫ぶ
The minor chords
that you and I simply can't afford
マイナーコードなんて悠長に弾いてる場合じゃねえ
【和訳】Their/They’re/There-Their/They’re/Therapy
Their/They’re/ThereのセルフタイトルEPから一曲目を和訳しました。所々意訳もありますので悪しからず。曲の展開、楽器のうまさ、特にギターのテクさは言うまでもないですが、曲の出だしの詩が良いですね。気分最悪だって感じでしょうか。Ba.&Vo.のEvansの歌い回しはインディー離れしてる感じします。こういったメロを際立たせるような歌い回しはエモというより、ポップパンクやパワーポップに近いですね。母音部分の伸びの良さがこのバンドの聴きやすさに貢献してると思います。長くなりました、以下和訳です。
This sucks
最悪だ
I suck
おれはなんてつまらない
Out of predictable emotions
予想できる感情の範疇を超えて
These are the sad bastard conditions
こんなのは薄幸でろくでない状況で
And certainly not what I would sing
確実におれが歌うものじゃない
Am I OK
気は確かか?
Drawing on the floor
床に描いてる
Drawing in circles around the spots where you were
君がいた場所から周りに円を描いてる
My memory is selective
僕の記憶は都合良い
I can't say I'm ever sure
確信は持てないけし
I can't say my intentions are ever too pure
この衝動は純粋過多なものでもない
Tracking your steps like a detective
探偵のように君の歩みを追う
I guess you could call it a problem
君はそれじゃダメだって言うんだろう
What goes on inside my head
僕の頭の中で起こっていること
A ring of constant questions
絶え間ない疑問が渦巻いてる
Subtle hands set in discretion
思慮の中に微かに助けが現れる
Keeping quiet but losing my voice instead
沈黙の中で代わりに声を失っていく
This sucks
最悪だ
I suck
おれはなんてつまらない
Of documented emotions and self-diagnosed conditions
テキスト化された感情と自己診断された体調
Am I OK
気は確かか?
Am I OK
気は確かか?
Am I OK
気は確かか?
Am I OK
気は確かか?
~~~~~
I translated the first song from Their / They're / There's self title EP. Sorry for inconvenience, so do not be afraid. It goes without saying that the development of songs, the goodness of instruments, especially the tech of guitar, but the poetry of the beginning of the song is good. I feel it is the worst feeling. Ba. & Vo. Evans song turning feels like indies are away. The kind of singing that distinguishes these melodies is closer to pop punk and power pop rather than emo. I think that the goodness of extension of the vowel part contributes to the easiness of listening to this band. It became long, below.
【和訳】The Appleseed Cast-Marigold & Patchwork
90’s エモの中ではあまり話題上がること少ない印象ですが、ここまでグランジやハードコア感を残しているのにも関わらず、それでいて歌は優しさすら感じる正にエモと呼ぶにふさわしいバンドだと思っています。個人的に敬愛してやまないThe Appleseed Castの1st “The End of the Ring Wars”(1998)からMarigold & Patchworkの和訳です。基本雰囲気だけで適当です。
Fall down
落ちてくる
Marigold
金盞花(キンセンカ)
Fall sounds of rain
雨が降り注ぐ音
Why can't I go
どうして行ってはいけない
Those days when spokes wound baseball cards
スパークがベースボールカードを傷つけたあの頃
tear hear them roar
轟音を聞いて涙した
And faster still those boards which let fly souls
そしてさらに早く置かれたボードは魂を飛ばした
Honeysuckle walk right afternoon time dies
忍冬(スイカズラ)の散歩道は昼下がりに無くなった
Wish for sometime soon
近いうちにと望むよ
I'll work it out
うまくやるさ
My way
やりたいように
So many faces
色んな場面で
So lost
迷うことも多かった
Why can't I go back when this mess was not made
こんな惨劇が起こっていなければ、戻れなくなる理由なんてなかった
Forever turns out just the same as two months
結局、永遠なんてものはたった2ヶ月の時間と変わらないものだってわかる
That rages on then after
そして、その時、その後から勢いを増す
Marigold: 金盞花(キンセンカ)
Honeysuckle:忍冬(スイカズラ)
ギタリストはポストロック?マスロック?エモを全て語るのに「Algernon Cadwallader」というバンドは絶対に度外視出来ない!!!
はじめに
この記事を見ている方はAlgernon Cadwallader という「エモ リヴァイバル」を語る上では絶対に外せないこのバンドを知っている方なのでしょうか?
知らない方は名前だけでも覚えて帰って貰えると嬉しいです。
僕は聴き始めた当初、全く覚えられませんでしたが、今では英語のスペルがギリ思い出せない程のレベルまで行きました笑
また、知っている方でも、エモを語る上でこのバンドが如何に重要かということをこの記事を通して認識or再認識出来ると思います。
Algernon Cadwallader
ってどんなバンド?
前置きはこれくらいで、今回はこのバンドの魅力について紹介します。
ざっくりとバンドの概要を話しますと、アメリカのペンシルバニア州のフィラデルフィアに拠点を置き、結成当初2005年はギター2本の4ピースで2008年から解散する2012年まではギター1本の3ピースとして活動していたようです。(wiki参照)
Algernon Cadwallader - Spit Fountain - YouTube
リンクの音源は聞いて分かる通り、3ピースの時期の音源です。(2009)
ジャンルはメタルになっていますが、これは本当に謎です笑笑
初見で聞いた方。
いかがだったでしょうか?
まず初めに思うのが、
「ギターめちゃくちゃテクいな!でもサウンドはドライでキリキリすんなぁ。」
だと思うんです。
おそらく、ギタリストのJoe ReinhartはGhost and VodkaやAmerican Footballあたりのポストロック、マスロックに影響をモロに受けていると言われています。
特に以下のURLは曲の入り方がかなり似てます!
American Football - Honestly? [OFFICIAL AUDIO] - YouTube
ギタリスト
Joe Reinhart の
プレイスタイル
- 変則チューニン(DAEAC#E)
- スライド、プリング、ハンマリングを多用、タッピングをすることも。
- バッキングをあまり弾かず、歌メロの裏でもメロをめちゃくちゃ弾く。
- ポストロック、マスロックのフレーズにしてはキラキラというより、「ドライでギラギラ」しているサウンド。←実はこれかなり重要で、それには理由があります。
というのが挙げられます。
軽く解説したいと思いますが、④が一番重要なので、
- 変則チューニング(DAEAC#E)
彼のチューニング自体、どのバンドに影響を受けたのかは、確信は持てませんが、
DADAC#E
(アメフトには、このチューニングの曲がいくつかあり、4弦を全音上げるとJoe Reinhartのチューニングになる)
から派生して、独自に作ったチューニングなのかもしれません。
ただし、
Snowing、
TinyMovingParts、
falls(国内)
等の後続とも言えるバンドにこのチューニングは影響を与えています。(音楽性も)
DAEAC#Eについては考察している方がいるので気になる方は以下のURLから。
エモ・マスロック系で使われるDAEAC#Eチューニングの考察 コードフォームや作曲法など | SOUNDRAWER
次はまとめて
2. スライド、プリング、ハンマリングを多用、タッピングをすることも。
3. バッキングをあまり弾かず、歌メロの裏でもメロをめちゃくちゃ弾く。
これはポストロック、マスロックあるあるだと思います。ただ、Joe Reinhartの場合、Ghost and VodkaやAmerican Football等の影響元がアルペジオっぽいフレーズなのに対して彼はメロディックとは言わないとは思いますが、ガッツリメロディを弾いてきます。しかも奏法やフレーズのバリエーションが豊かなため曲を聞き込んでも、なかなか飽きないと思います
④ポストロック、マスロックのフレーズにしてはキラキラというより、ドライでギラギラしているサウンド。
この要素はこのバンドに於いてかなり重要なものだと個人的に思っています。
「俺はただポストロックのフレーズを弾いてるんじゃねぇ。パンク、初期エモの流れを汲み取って表現してるんだ。」
という意思を感じます。
次節を読んでいただければ、納得できると思います。
バンドとしての影響元
彼らがバンド全体として影響を受けていると思うのは、元祖エモと言われる(かなりパンクに寄っているが、)そのバンドが
cap’n jazzというバンドです。
Cap'n Jazz - Little League - YouTube
このcap’n jazzの魅力としては、
- DIYの精神があること。
- USパンクの文脈を持ちつつ、エモの先駆けとなるような歌い回し、サウンドを生み出したこと。
- メンバーが解散後もエモシーンを牽引していること。(バンドの直接的な魅力ではないですが)
芸術、表現というものは文脈があるからこそ評価される対象に成り得ます。
そこで Algernon Cadwallader のメンバーは
エモというシーンの歴史に
立ち返り、
作品を出来るだけcap’n jazzのように
パンキッシュなものにすると意図のもと、
このようなギターサウンドを選んだと考えられます。
ボーカル、ベース、ドラムのスタイルはかなりUSパンクの影響を受けていますが、それに対して差別化するようにバンド全体でも
ポストロック、マスロック
に近い曲展開
を見せてくれます。
さらにはDIYの意識も高く、小さなライブハウスのような場所での、ライブ映像(以下URL)は、アンダーグラウンドに楽しさを見出せるようなステキな人達にとっては魅力的に映るのではないかと思います。
Algernon Cadwallader @ LAVA Zone | 9-30-11 | Whole Set - YouTube
エモと呼ばれるシーンについて
cap’n jazzのメンバーは様々な方向性でバンドをやっていき、2000代に入る前のエモは、「90’sエモ」とも呼称されるのですが、
グランジ、オルタナの毛色も強く、多様化し過ぎ、難解とも思え得るバンドも多く、
段々とシーンが痩せ細ってきました。
そんな中突如現れたAlgernon Cadwallader は現在でこそ、エモと呼ばれますが、そのシーンに再び火をつけ、
リバイバルという新たなシーンが出来上がりました。
その結果、リバイバル以前の「90’s エモ」のバンドを改めて評価しようという方々も居たと思います。
このようにAlgernon Cadwallader は元祖エモでもなく、エモ初期に出てきたバンドでもありません。ただ、
彼らの功績でエモというシーンが盛り上がったことは間違いありません。
後続への影響力がそれを物語っています。
そういう意味をもって、僕は現在、彼らはエモという音楽ジャンルの中心に位置しているバンドであると確信しています。
さらには最近よく聴く言葉ではありますが
「トゥインクル エモ」
「ミッドウェスト エモ」
という派生ジャンルにおいては完全に先行しているバンドと言え、今後このシーンはとても楽しみにして良いと思います。
最後に
長くなりましたが、Algernon Cadwallader の魅力が伝われば、嬉しく思います。
シーンやサウンドから客観的な評価をしましたが、結局は聴いてみて
「なんだこれ!カッケェー!」
と思っていただけるのが1番良いと思うので、CD音源や配信サービス等で聴きながら、この記事を読んで、
真の魅力に気づいて頂ければ幸いです。
- アーティスト: Algernon Cadwallader
- 出版社/メーカー: Protagonist Records
- 発売日: 2011/04/19
- メディア: MP3 ダウンロード
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おまけ
また初期の音源はギターの音が後期ほどギラギラしたサウンドではなく、比較的ウェットなサウンドになっています。こちらも良い音源で、個人的にめちゃくちゃ好きなので是非聴いてみては。
algernon cadwallader - demo 7" - YouTube